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中国大連の開発区のとある印刷工場でお勤め中の 筆者がなんとなくと言いつつもたまに本気出した りしなくもない勢いで書いてみたりする日記。
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先ほど、仕事が一段落ついたところ。


これでやっと一息つける。
明日の朝、翻訳が上がってくるまでの間だけだが。


技術的な課題や問題点はすべてクリアした。実はこれが一番重要なことで、昨日までは「やってみなければ分からない」状態だったのが、全部解決した、ということだ。
残りの仕事はいわゆる「作業をするだけ」になったということ。
こうなると、気持ちの上ではだいぶ楽である。


昨日も書いたことだが、印刷以外のやり慣れていない仕事は非常に神経を使う。
理屈の上ではできると思うが、やってみないことにはわからない、ということが多いからだ。「やったことがないので、できません」では仕事にならない。「大丈夫、なんとかしますよ」と言わなければ仕事は前に進まないのだ。


実際にやってみると次から次へと問題が起こる。そりゃそうだ。簡単なことだったら他の誰かがやってる。


今は本当に良い時代だ。
インターネットという便利なツールがある。
私が悩んでいる問題は、すでに別の人が解決していることがほとんどだ。
ここで第一のスキルが登場する。
つまり、インターネットの情報の中から「目的の情報を見つけ出す」という能力だ。


なんのことは無い、Googleで適当なキーワードを入れ、検索をしているだけなのだが、最適なキーワードを複数組み合わせる、という点がスキルである。
Googleは一瞬で結果が出るし、他の検索サイトのように「大ハズレ」が上位に出てくることもない。


第二のスキルは「情報で得た知識を組み合わせる」という応用力だ。
結果が同じならばやり方は問わない、ぐらいの柔軟な思考が必要で、一つの方法がダメなら別の方法を組み合わせたら、どうなるだろう?という姿勢で仕事に臨むのである。


「なんだよ、そんなの当たり前のことじゃん」と言われればそれまでだが、そういう人には私は言いたい。「じゃあ、やってごらん。」
ここは中国。まわりには助けてくれる人は誰もいない。
問題を解決できるのは自分だけなのだ。このプレッシャーはものすごく大きい。
「できませんでした」では済まない。


もちろん中国人技術者の能力は極めて高い。
私の技術などを遙かに凌駕している。
だが、それはきちんとした資料を与えられ、こちらの要求を正しく理解した場合のみ発揮される。残念ながら外国人には、日本人同士のあいまいな約束事は理解できないし、日本語の文章を取り扱う仕事では、文章の改行位置をどうするかや、資料が無い箇所についてはライターとしての能力(作文能力)も要求される。


段取り(準備)が完璧であれば中国人を使うことができる。だが、段取りをするのは日本人だ。また、きちんとした段取りをできるだけの能力があれば、実際の制作作業もその日本人ができてしまう。そして、段取りができる日本人が作業をしたほうが、外注で中国人にまかすより早い。特に納期の厳しい仕事の場合、中国人にアウトソーシング(外注)するための資料を用意する時間があれば、自分でやったほうが早い、というのが現実である。


こういう性格の仕事はそれほど多くはないが、現地にいる日本人の強みで、日系企業からは重宝される。「日本人の細かい要求に応えられるのは日本人だけ」ということである。


印刷の仕事だけやってられたらもっと楽なのだが、そうも言ってられないのが現実。
ここのところ毎日家で朝から深夜まで部屋にこもって仕事としていたので、妻からの風当たりが強い。
今月いっぱいは、たぶんこの忙しい状態が続く。スマン、妻よ。

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例によって、非常に忙しく、ブログの更新が滞っていた。


絵心の無い私は、いわゆる「デザイン」というものが苦手である。
だが、印刷関係の仕事をしている以上、デザインは避けて通れない。
もちろん凝ったデザインは無理だが、工業デザインぐらいならなんとかなる、と
いうか、なんとかしないと仕事にならない。
PhotoshopやIllustratorを駆使して、まぁ、なんとかさまになる程度には仕上げ
ている。
印刷の仕事は「見たまま」であるから、ぶっちゃけた話、面倒ではあるが技術的
に難しいことは、それほど無い。
問題はホームページ制作である。


ホームページ制作は、普段それほどやっていない仕事であるためにノウハウの蓄
積が極めて少ない。知らないことばかりなので、毎回毎回、苦労が絶えない。
インターネットを利用し始めた10年ほど前は、Windows付属の「メモ帳」と「ペ
イント」だけで簡単なホームページを作っていた。HTMLのタグはもちろん手打ち
で、当時作った自分のホームページは今では恥ずかしくて正視できない。


現在、ホームページ制作ではDreamweaverとPhotoshopを使っている。
プレゼン用のトップページのデザインはPhotoshopで作成し、後でそこから個々
のパーツを切り出して、Dreamweaverに貼り付けてホームページを完成させる。
他にFlashなども作っている。凝ったアニメーションは作れないが、企業のロゴ
を動かしたり写真をトランジション(じわじわっと入れ替えたりすること)する
程度なら私でもできる。


ホームページ制作で大嫌いなのは、編集用ソフトと実際のブラウザでの表示が大
きく異なる点だ。編集ソフトで苦労してレイアウトを作っても、実際のブラウザ
ではずれまくりで、見るに堪えない。これはHTMLという言語の特性上仕方ないと
諦めていたが、昨今は事情が違う。今回、思い切ってやってみたのがレイヤーの
多用。
古いブラウザでは対応していないのは承知しているが、とにかく編集ソフトの画
面と実際のブラウザの画面の表示の仕方が一致しているのが助かる。
IE6以降のブラウザに対応していれば問題ないだろう、というのが私の判断であ
る。


次に問題となったのが、メールフォーム送信部分のプログラムだ。
CGIなら以前、組んだことがあるが、今回はWindowsサーバーで運用ということで、
sendmailが使えない・・・。どうすりゃいいんだ?
中国ではCGIよりもASPがよく利用されているようだ。
ASPについては全く知らなかったため、とりあえずネットで情報を調べながら、
Windowsサーバーと同じような環境を自宅で構築することにした。
私がもっとも苦手とするプログラム作成だ。


印刷の仕事であれば、誤植があっても印刷は可能であり、見た時も意味がわから
ないほど致命的なものはない。ミスをしたことでお客様からお叱りを受ける程度
である。
だが、プログラムではちょっとでもミスがあると全く動かない。
どんどん日が過ぎて行くのに、簡単なメールフォーム一つですら満足に動かせな
い(ネット上にはいくらでもサンプルプログラムがあるのに)のにはマジギレし
そうになった。原因は「送信」ボタンの名前が抜けてた、ということだったのだ
が、動いた時にはホッとした。プログラムの仕事は精神的に追い込まれ、本当に
命をすり減らす感じだ。私には向いてないと思う。


メールフォームなんて簡単でしょ?
そう、確かに簡単である。利用者が正直にフォーム内容を入力してくれるのであ
れば・・・。
メールフォームで最低限必要なのは、「名前」「メールアドレス」「問い合わせ
の本文」の三つである。これらの項目が正しく入力されているかどうかチェック
するプログラムを付けなければ実用的ではない。前の業者が作ったプログラムで
は、1文字でも何か入力されていればメールフォームを受け付ける、という単純
なものだった。
だが、そんな代物じゃダメなのは皆さんもおわかりだろう。
実用的なプログラムを作る、というのは地道な努力やノウハウが必要なのだ。


この他にもさまざまな問題が発生したのだが、その都度悩みながら解決してきた。
ネットが無ければ絶対に無理だったろう。
明日は日曜日だが仕事である。火曜日には納品しなければならない。


これ以上、問題は起きないで欲しい。
いいかげん疲れたよ。
日本から持ってきた物の一つにドライバーがある。


2005年10月3日の記事で紹介されているドライバーなのだが、3年越しの付き合いだ。大連に戻ってくることだけを夢見てアルバイトをしていた頃買った、思い出のある品である。


ドライバーとしてはちょっと高い800円。その理由は強力磁石のリングが付属しているから。普通のドライバーでもドライバーの先端は磁気化されていて、ネジなどがくっつくが、このドライバーは磁石リングがネジの頭をホールド(固定)してくれるので、ネジのしめつけや取り外しに便利なのだ。


なぜ、このドライバーをわざわざ大連まで持って行ったのか。
それは初心を忘れないためである。
ゲームセンターのメンテナンスの仕事をしていたとき、共に苦労したのがこのドライバー。泣きたくなるほどきつい仕事ではなかったが、それまでの定職を無くし実家へ出戻り、大連に行きたくても行けない状態でつらかった毎日。メンテナンスの仕事では最も使用頻度の高かった道具はドライバー。4ヶ月は借り物の道具でやってきたけれど、残り1ヶ月半というところで、自分へのご褒美というわけではないが、「自分の道具」として一本のドライバーを購入した。


そのドライバーを毎日使って仕事をし、使いやすさを実感しながら、最後の勤務日を終えるまで、それこそ私にとっては「心の友」と言ってもいいくらいの付き合いをした。
だから、大連に行くとき、そっとスーツケースに忍ばせて持って行くことを決めた。「大連へ行く」という希望を叶えるために自分がどんな思いで仕事をしたか、ということを忘れないためである。


今、そのドライバーは私の机の上の筆立てに刺さっている。
たまに妻が修理で持ち出すこともあるが、その辺に使いっぱなしにしておいたのを見て、使ったら必ず筆立てに戻しておくように言っている。これは何の変哲もないドライバーだが、私にとっては大連に来るために一緒に苦労した大事な仲間だから無くさないで欲しい、と言い聞かせた。もちろん道具である以上、使ってもらうことはかまわない。ただ、使ったら必ずここへ戻して欲しい。それだけである。



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HN:
大連太郎
年齢:
54
性別:
男性
誕生日:
1970/06/09
職業:
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趣味:
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自己紹介:
中国大連開発区のとある印刷工場でお勤め中。
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