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中国大連の開発区のとある印刷工場でお勤め中の 筆者がなんとなくと言いつつもたまに本気出した りしなくもない勢いで書いてみたりする日記。
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三連休がスタート。


若い頃とは違って、休みは普段できないことをして遊ぶ、なんてことはしなく
なった。
とにかく体を休める。いわゆる寝て過ごすパターン。


最近は日本から来た方々の接客で昼間からビールを飲んでいたので、夜家に戻って
からは、緊急避難のお父さんとの晩酌は控えていた。
しかし、昨日は連休前の夜ということで、まぁ、別にいいじゃないか、というこ
とで晩酌
に付き合った。
お父さんは、今回の離婚については、いろいろ言いたいことがあるようで、酌が進む
につれ、言葉数が多くなった。いわゆるグチである。


オレの言うことわかるか?
このフレーズが会話の合間合間にはさまれるのだが、わかる、と答えている。
実際にはわからないのだが(苦笑)。
ガス抜きが目的だから、話を合わせておかなければ意味がない。
こういうときは、お父さんの言ったフレーズを繰り返す。意味がわからなくても。
そうすると、お父さんは「対!」「是的!」とか言ってくるので、いかにも、会
話を理解して
いるような雰囲気になる。


自分の中国語能力がまだまだだ、と痛感させられるのは、こういう時だ。
自分と同世代以下の中国人たちは、言葉が不自由な私に合わせて簡単な中国語で
話してくれる。しかし、自分より年上の世代は、本当に素の中国語、それも方言付き
で話しかけてくるので、まったく太刀打ち出来ない。
今以上に中国語能力を向上させるのは並大抵の努力では無理だろう。
しかし、私にとっては、中国語能力向上よりも、家族を養っていくこと、仕事を
がんばる
ことのほうが優先だ。だから、もうこれでいい、と諦めている。
日常生活では困らないし、仕事で大事な局面では通訳を付ける。そのほうが確実で
合理的だから。(通訳が余計なことを言ってないか、あるいは大事なことをいい
忘れて
ないか、ぐらいはチェックできるし)


晩酌の最後のほうになって、お父さんが「明日、釣りに行かないか?」と言った。
そういえば、中国に来てから、釣りに行ったことがなかったし、気分転換にちょ
うど良さ
そうなので、OKした。


で、本日、お父さん・お母さん・妻の主婦友達と私の四人でバスへ乗って、金州
の中心
部へ向かった。
街中の川かな?それとも釣り堀だろうか?
降りたのは、金州の新マート。金州のモロ中心街である。
本当にこんなところに釣りができる場所があるのだろうか?


四人でてくてくと歩いて、妻友達が「着いた」と言う。
そこは金州第一汽車站の向かいの市場の入口だった。
普段は入り口の前をバスで通過するだけ。中に入ったことはない。
中に入っていくと、釣具のお店がたくさん並んでいる。
海で使うような本格的な網まであって、オイオイという感じ。


お店の並びが切れると、目の前に大きな池があった。
なるほど、公園の池か。
池の細くなったところには、中国風の丸みがかった橋が架かっていて、ちょっと
した中
国庭園風になっている。
公園全体は、おそらく6~8ブロックぐらいの広さがある。ニューヨークのセン
トラルパー
クと違って長方形ではないが、かなりの広さ。
そこに曲がりくねった人工的に作られた大きな池があるわけだ。
池の周りには、もちろん歩道があって、散策ができるようになっている。
歩道を歩いていくと、ところどころに釣り人がいる。
お父さんは、彼らに話かける。「釣れてる?」
「いいや、ダメだね~」
たしかに見たところ釣果は無いようだ。


いったいどんな魚が釣れるのか、聞いてみると、業者が放流した金魚だという。
確かに別の釣り人が見せてくれたのは、赤く大きく成長した金魚だった。
なるほど、池も魚も作り物かぁ。


今日は風が強くて、寒かった。
日のあたる暖かそうなポイントを見つけて、お父さんが釣竿を伸ばし始めた。
私はもうすっかり釣りは忘れた、というか私が子供の頃、自分の親父が全部仕掛けと
かやってくれていたので、どうやればいいか知らない。
そこは素直に妻友のお父さんにお願いした。
私の仕掛けには30cmぐらいの長い浮きと日本の針が付いていた。
エサはどうするのかと思ったら、お父さんが真っ白な練り餌を持ってきていた。


糸を垂らす。
まぁ、釣れることは期待していない。
良い天気で池の表面が太陽の光でキラキラと反射している。
落ち葉や枯れ枝が浮いていて、たまに糸がからむ。
トンボが結構たくさん飛んでいて、水面をつつく。
ミズグモがちょんちょんと移動する。
こんなにのどかな気分になれたのは久しぶりのような気がする。


ぼーっとすること二時間。
お母さんがそろそろ帰ろうと言う。
家に帰ってお昼ごはんの支度をするそうだ。
釣果はなし。竿をたたんで公園から引き上げる。


妻友とそのお父さんお母さんの三人は、明日(23日)、黒龍江省へ帰るそうだ。
まだ家電製品の処分とか、離婚の後始末とか残っているので、一ヶ月後にまた大連に
来るとのこと。
明日は荷物持ちぐらいは手伝うつもり。
お父さんは、いずれ金州に家を買うとか言ってた。酔った勢いかも知れないが、
まぁ、
大連は黒龍江省よりも住みやすいだろうから、老後を大連で過ごすのは十分アリだ。
いろいろあったが、他人との共同生活は、なかなか得難い経験だった。

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大連太郎
年齢:
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男性
誕生日:
1970/06/09
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中国大連開発区のとある印刷工場でお勤め中。
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